益進から皆様へ2018.12.17(更新日:2022.10.12)

羽咋市の気多大社で『鵜祭り』が営まれました

神前に放った鵜(う)の動きで新年を占う国重要無形民俗文化財『鵜祭り』は12月16日未明、石川県羽咋市の気多大社(けたたいしゃ)で営まれ、2年ぶりとなった占いでは、「来年は徐々に明るくなる」とのお告げがあったそうです。(北國新聞より

鵜祭り


昨年は主役の鵜が捕獲できず、「鵜様」が不在となり、新年の吉凶を占う神事は行われなかったそうですが、今年は地元の住民ら約50人が見守る中、営まれました。
鵜は、七尾市鵜浦(うのうら)町で一子相伝の技を受け継ぐ小西家が海岸で生け捕りにし、その年の当番である3人の「鵜捕部(うとりべ)」が気多大社までの約40kmを3日かけて徒歩で運び、かごに入れられた鵜は「鵜様」と呼ばれ、道中、「鵜捕部」は『ウトリベー、ウトリベー』と連呼して通過を住民に知らせるそうです。
祭儀は12月16日午前3時から拝殿で行われ、神前に設けた木製の台に一対のろうそくだけがともる中、神職と鵜捕部が問答を交わした後、鵜が放たれます。鵜が台によどみなく上れば吉、なかなか進まないときは凶とされます。(能登の里山里海デジタルアーカイブより
北國新聞の記事によると、「鵜様」は内陣に入っていったん下がった後、すぐに戻り、「案(あん)」と呼ばれる台に飛び乗らなかったが、神前へ進んだそうです。この「鵜様」の動きから「来年は慎重に注意しながら進んでいき、徐々に明るくなるのではないか」と読み取られたそうです。
来年は年号が変わる年でもあり、消費税も10%になるなど、期待と不安が交錯しそうな年になりそうですが、『鵜祭り』のお告げのように少しずつでも明るい年になればいいですね。

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